ブックタイトル電子版 多聴多読マガジン Vol.56 2016年06月号 ver 1.0.1
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電子版 多聴多読マガジン Vol.56 2016年06月号 ver 1.0.1
【ノンフィクション】伊藤晶子(公認会計士)英語で読む経済事件日々の経済ニュースはインターネットのサイトなどで読めますが、ひとつの事件をゆっくり読んでみたい方におすすめの本をご紹介します。1冊目は、約8億ポンドもの損失隠しで1995年にイギリスの名門ベアリングス銀行を破綻させたトレーダー、Nick Leesonの手記、Rogue Traderです。Leesonはシンガポール国際金融取引所(SIMEX)担当の責任者として活躍。しかし部下のミスによる損失を架空口座に隠したことをきっかけに、損失隠しの泥沼に陥ります。Leesonは日経先物の大口取引を行っており、阪神大震災による日本市場の暴落では1日に5千万ポンドもの損失を出してしまいます。東京や熱海も訪れており、日本の有名なホテルなども出てきます。先物の売買や損失隠しの手口などがよくわからなくても、とりあえず損失が幾らになったかを追っていけば、話の流れに乗る上で問題ありません(もちろん株式や債券に関係するお仕事の方はより深く味わえます)。トレーダーたちの苦悩とプレッシャー、現場と管理部門の視点の乖離、内部チェックの杜撰さなど、数字の裏の人間ドラマがこの本の主眼です。Leesonが吐露する妻Lisaへの愛にも胸がつまります。2冊目は、Great Crimes。やさしい英語で有名犯罪や未解決事件を紹介しており、経済関連ではネズミ講の始祖Charles Ponziと、1冊目のNick Leesonの事件を取り上げています。1910年代末、Ponziはアメリカであるビジネスを始めます。しかし出資者から預かったお金をきちんと運用せず、新規に出資した人のお金を満期が来た人への配当の支払いに充てます。しかしこれでは遅かれ早かれ破綻してしまうわけで、この手法はPonziの名をとってPonzi scheme(日本では「ネズミ講」)と呼ばれます。Leesonの事件は5ページほどに簡潔にまとめられていますが、Leesonの刑務所出所後の生活や、2004年時点の写真が掲載されています。Rogue TraderGreat Crimes?関連情報●著者:Nick Leeson●出版社:Sphere●YL:6.0-7.0●総語数:90,000語若きトレーダーNick Leesonは名門ベアリングス銀行のシンガポールの先物取引で活躍。しかし損失の隠蔽に手を染め、ついには巨額の損失によりベアリングス銀行は破綻する。●シリーズ:OxfordBookworms Factfile Level 4●著者:John Escott●YL:3.0-3.5●総語数:15,747語クリッペン事件、モナリザ盗難、ケネディ暗殺、パティ・ハース事件、ボニー&クライドなど11の犯罪、又は未解決事件を紹介。Rogue Traderは、ユアン・マクレガー主演で映画化されています(邦題『マネートレーダー/銀行崩壊』)。Graded Readerも出版されているのですが(PenguinReaders Level 3)現在流通しているのは中古のみのようです。入手できればより気軽に読めます。また、史上最大のPonzi Scheme事件といえば、2009年に懲役150年(!)の判決を受けたBernard Madoffの事件です。Madoffはウォールストリートで最も尊敬される投資アドバイザーのひとりでしたが、この破綻で投資家たちの資金650億ドルが消滅したと言われています。検索サイトで“Madoff”、“Ponzi Scheme”などで入力すると、色々な記事がでてきますので、読みやすそうなものをピックアップして読んでみてはいかがでしょう。2016 JUNE 143