ブックタイトル電子版 多聴多読マガジン Vol.56 2016年06月号 ver 1.0.1

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概要

電子版 多聴多読マガジン Vol.56 2016年06月号 ver 1.0.1

の生体認証(biometrics)を組み合わせることで、複合的な認証をすることができます。昨年度の秋からのマイナンバー対策として生体認証の必要性も高まっていますが、Windows 10では、こうした生体認証機能の「WindowsHello」が標準搭載されました。また、2020年までには全国の主要空港で顔認証システムが導入され、出入国審査を無人化していくようです。biometricsは「生命」を表わす接頭辞のbio-に「測定」を意味する-metryがついたbiometryに、physicsなどと同様に学問分野を表わす接尾辞の-icsがついてできた造語で、「生物測定学」とも訳されます。語源を見るとProject Abacusの「そろばん」の意図が伝わってきます。-metryに「土地」を表わすgeo-がつくとgeometryで、土地の測量から「幾何学」となり、「同じ」の意のiso-のついたisometricsでは、静的筋肉トレーニングの「アイソメトリクス」です。筋肉を収縮させずに負荷をかけることからそう呼ばれます。ちなみにアイソトニック(isotonic)飲料は体液と「等浸透圧の」の意です。「認証」はauthenticationで、指紋認証だとfingerprint~、顔認証だとfacial~です。recognitionやidentificationも使われますが、厳密には前者は「認識」、後者は「識別」で認証プロセスの一環です。identificationがidentity(独自性)の確認であるのに対し、verificationはveri-(真実)に由来し、システム側からの「検証」の段階です。なお、certain(確かな)の派生語のcertificationは「認定」で、対外的に証明する「認定書」も示します。authenticationはauthentic(本物・真正の)の派生語で、「自己」を表わすギリシャ語源のautoに遡ります。automobile(自動車)は自分で動くことから、autobiography(自伝)は自分の人生についての書き物です。「バイオミメティクス」とは?バイオメトリクスが「生物測定学」だとすると、バイオミメティクスは何でしょうか。biomimetics(生体模倣学)はbiomimicryとも呼ばれ、生物を「模倣」(mimicry)することから来ており、mime(パントマイム)と同語源です。広くは「生体工学」(bionics)の一分野で、ヒッツキムシを模倣したマジックテープ(velcro tape [hook and loop fastener])が有名です。それに対して、エルゴノミクス(ergonomics)は「人間工学」となります。これは人間にとっての使いやすさから機械やシステムを設計する学問で、ギリシャ語で「労働」を意味するergon-に、economics(経済学)の後半の「法」を意味する-nom(ics)の部分を付けた造語です。organ(臓器)とも語源的に関連していることを考えると、人間の生体・心理に基づいた発想が分かります。2016 JUNE 147